この夏最後の、そしてとても楽しみにしていたイベント、「満月カヌー」に行ってきた。

おなじみホールアース自然学校のプログラムであるが、いつもの「森と畑のようちえん」「森と田んぼのようちえん」シリーズや、親子キャンプと異なり、今回は、原則大人のキャンプであり、集合から解散までずっと本栖湖で過ごすものである。

息子も参加させていただけることになり、この夏、息子は自主練習を積んだ。

満月カヌーは、以前から気になっていたプログラムではあったが、去年までは日帰りだったし、息子も小さかったため、夜10時解散は無理だ・・・とあきらめていた。

今年は初めてテントを張っての泊まりがけキャンプということで、これは行くしかない!と、即申し込んだ。

土曜日夕方6時本栖湖集合。本栖湖は、富士五湖の一つで、本州では透明度が二番目に高い湖として知られている。

この夏は、ホールアース自然学校内を流れる芝川が増水していたことが多く、何回か本栖湖まで遠征してきたが、夜は初めて。
少し早目に着いて、テント設営を手伝った後、さっそくメンバー顔合わせ、着替え、カヌーの乗り方の説明。

申し込み当初は、二人乗りカヌーに乗る予定の息子であったが、ひと夏の練習で自信をつけたのか、一人乗りに乗ると変更。皆で湖にこぎ出した。

満月と週末と暖かい気候が重なるこの貴重な夜に、さらに神様がプレゼントを与えてくれた。

直前まで曇ってのが、月が昇り始めたら雲が消え、風が凪いだ。銀色に光り輝く月明かりで、富士山が黒く浮かび上がる。静かな湖面に映る月明かり。みんなただただ言葉もなく、この情景を見つめ、月の光を身体に浴びる。

今書いていても、言葉にできない。陳腐な表現しかできない自分が悲しいが、透明度の高い水に浮かび、聞こえるのはわずかな水音と虫の音だけのこの浮遊感の中に身を置き、宇宙との一体感のようなものを感じた。

美しい、とか、気持いい、とか、そういう言葉を超えた、神々しいような空間だった。

息子は、この体験の貴重さはよくわかっていないようではあったが、2時間カヌーに乗り、自在に漕ぎまわり、安心して見ていられる腕前にまでなった。

岸に戻るのがもったいない・・・と言いながら、夜9時頃に岸に戻り、カヌーは終了。楽しい仲間と過ごしたこの1泊のイベント、もったいないほどの体験をさせてもらい、ただただ感謝の中、フル充電ができた。

残念ながら夜の風景は画像に残すことはできなかったが、写真は、今朝の本栖湖の風景。この写真の右に見える岬をまわり、向の岸に上陸した。