アファンの森を、ご存知ですか?

森のことは知らなくても、C.W.ニコルさんのことをご存知の方は、多いのではないでしょうか?

ウェールズ出身の、とてもユニークなバックグラウンドを持つ方ですが、肩書は、「小説家・随筆家」。テレビなどに出演されることも多いそうですね。

1995年に日本に帰化されたことは有名ですが、四季と豊かな自然に恵まれているはずの日本の森が荒廃していることを憂慮し、1986年から、日本で「森をよみがえらせる」活動もされています。

そのニコルさんの森が黒姫にある「アファンの森」。長いこと訪れたいと思っていた場所です。

とは言うものの、実は、アファンの森は、おいそれとは、訪れられないところなのです。

一つには、私の住む所から黒姫は、かなりの距離があるということ。

もうひとつは、まだまだ、よみがえり始めたばかりの森、生き物のための森の生態系を崩してはいけない、と入場?入森?が制限されているのです。

今年は、サポーターとして、森の活動を支援させていただいたので、年に一度の見学と相成りました。

森行きが予定されていた先週末、関東地方を台風が直撃するかもしれない、森でも「雨やら槍が降るかもしれない(by 森の番人)」と心配されていましたが、無事到着。

私にとっては、C.W.ニコルさんと並ぶ有名人、森の番人松木さんの愉快な案内で、30ヘクタールの森をぐるっと一周します。

一度人間の手が入った森は、そのまま放置していたのでは、鬱蒼と茂ったあとは、「死んだ幽霊森」となってしまうのだそうです。

そこからよみがえらせるのは、ただ単に下草を刈るだけではだめ(実際に、林野庁が無分別に下草を刈ったため、「はげ地」になってしまった箇所も見せていただきました)。

下草を刈りながらも、大きく育てるべき木は、数センチの小さい時(単なる「草」にしか見えません)から見極め、大切に守ってやらなくてはいけないのです。

何気なく語る松木さんの言葉の奥の深さに打たれました。

財団の方によれば、ようやくよみがえり始めたこの森には、日本に生息する哺乳類のほとんどが姿を現すのだそうです。

今年確認されたトンボは、37種。30ヘクタールというのは、森としてはそう大きなものではありませんが、慈しまれた森は、多くの生物が憩うシェルターとなるのだな、と思いました。

文章にうまく落とすことができません。でも、森の中を歩きながら、きっとたくさん幸せな精霊が住んでいるのだろうなぁ、と言うような感じを受けました。

クリタケ。お味噌汁で美味しくいただきました。

ニコルさんの著書は、とても面白いですから、是非読まれることをお勧めします。多くの随筆で、ご自分の半生や、考えを語られています。

公式サイトは、こちら
http://www.cwnicol.com/

アファンの森のサイトは、こちら
http://www.afan.or.jp/

おまけ:

忍者からくり屋敷で遊んだり、

一茶記念館を訪れたり、

戸隠神社をお参りしたり、

新そばを食べたりもしました~。