今日は一年に一度の大学非常勤講師の日でした。

今年で4回目だったか、5回目だったか、化学工業概論という授業の中で「リチウムイオン二次電池」の話をしてきました。

昨年で卒業してしまったけれど、私が20年間ずっと関わってきた大好きな仕事。

一限目だし、興味のない人もいるだろうし、私は人前でしゃべるのが苦手だし・・・と、いつも気持ちは萎えそうになってしまうのですが、一期一会の気持ちを大切に気持ちを上向きに持って行きました。

富士山がどーんと見えるキャンパス、秋晴れの空に、立派なセコイアが映えます。

大学の授業ですから、全員が私の話に興味津々という訳ではないと思います。

でも、化学って楽しいなぁ、企業での研究開発の仕事も面白そうだ、電池って意外と奥が深い、なんて気持ちになってくれる人が一人でもいればいいなと思い、毎年丁寧に話をするように心掛けています。

毎年学生さんたちの傾向は、少しずつ変わって行くように思います。

今年は、PCでノートを取っている学生さんが多かったのにも驚きましたが、私のパワーポイントをデジタルカメラや携帯で撮影している方も数名いらっしゃり、びっくりしました。

リチウムイオン二次電池が、「世界に先駆けて」世に出たのは1991年。

この学生さんたちが生まれたのもその頃。そりゃあ、時代は変わりますよね・・・。私が入社したころは、女性エンジニアは本当に少なかったけれど、今では、頼もしい後輩がたくさん増えて来ました。

自分が好きだと思えることを生業(なりわい)と出来る、というのは本当に幸せなことだと思います。

一人でも多くの若者が、そのような出会いに恵まれますようにと、願ってやみません。

さて、大きな仕事を終え、私もまたもうひとつの大好きな生業に切り替えます!