小学生の時からの大切な友人が企画してくれて、手作り石けんワークショップを開催しました。

石けんを手作りするのはそんなに難しいことではなく、お菓子作り感覚でやっている方も多いですが、一つお菓子作りと大きく異なる点は、やっぱり「劇物」である水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を使うこと。

これまで何度も「作り方を教えて」と言われてきながら、なかなか気が進まなかったのはそのせいもありました。

でも今回は、色々な流れや全てのタイミングが合って、皆さんの気持ちと私の気持ちがぴったり重なったので、開催となりました。

せっかくやるなら、20年以上実験をしてきた科学者のはしくれとして、何百回も石けんを作ってきた物づくり者として、石けん生活を愛する家庭人として、私らしいワークショップをしたいと、企画が持ち上がった時から考えを練っていました。

場所は、公民館に付帯する素晴らしいキッチン。

広々としていて、清潔で、道具も揃っていて、ここなら安心して、ゆったり石けん作りをすることができます(ごちゃごちゃした所だと、やはり事故の起きる確率は高まるのです)。

集まったのは、学校繋がりの美女6人(+美女じゃない私一人)。

今回の企画では、作ったものをお持ち帰りいただくので、ある程度固まってくれなくては困ります。なので、慎重にかつ素早くスタートしなくてはいけない・・・。

最初に、一番大切な水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)の扱いについて説明をした後、ざっと全体の流れを説明し、落ち着いた気持ちで水酸化ナトリウム水溶液の作成に入っていただきました。

「保護眼鏡か普通の眼鏡をお持ちください。なければ薄い色のサングラスでも可。」とお伝えしたところ、じゃーん!

緊張した面持ちのサングラス美女軍団がキッチンに・・・というのは、かなり楽しい光景でしたが、笑いたい気持ちはぐっと抑えて。

一番緊張する所を終えたあとは、楽しい香り選び。

ただただ石けんを作るのももちろん「あり」なのですが、その気になれば色々な楽しみ方があります。

少しずつ性質の異なる油の選択、デザインや色、そして香り。この中でも、私が一番好きなのは、香り選び。

今でこそ色々なワークショップや講座をやらせていただいていますが、思い起こせば私が一番最初にやったワークショップはアロマテラピーのものでした。

直観的に相性のよい香りやサポートする香りを選び、それらが相乗効果で素晴らしいハーモニーを奏でると、本当に幸せな気持ちになります。

チームT&Aは、サンプルで持って行った石けんから、私が密かにヒット作と思っているブレンドを選んでくださいました。

ローズマリー、ラベンダー、ゼラニウム、そしてアクセントとしてのプチグレン。

チームM&Kは、オレンジ大好き!と、かんきつ系を選ばれていたので、香りが長持ちするようにリツィア・クベバもご紹介しました。

チームE&Cは、「あっまーい香り」をご希望。選んだのはローズウッドとゼラニウムだったので、引き立て役として、サイプレスを足すことをご提案しました。

オイルを計量して、湯煎にかけた後は、ひたすらまぜまぜまぜまぜ@@@@@

一人でやると大変な作業ですが、交代しながら、おしゃべりしながらだと、楽しい作業です。

オレンジ大好きのチームE&Cは、オイルの一部をレッドパームに変えて、出来あがりの石けんの色もオレンジになるようにしてみました。

そして型入れ・・・

「あっまーい香り」のチームE&Cは、ピンククレイで少しマーブル状に。

保温しながら、あとは固まるのを待つだけなので、少し遅めのランチをとり、もう少し詳しく石けんの説明(レシピの組み立て方や、デザインの方法など)をしました。

5時間のワークショップ終了時には、石けんも持ち歩けるほど固まり、あとは4週間ゆっくり熟成させればよし!という状態に。

ああ、どんなにほっとしたことか・・・。

本来であれば、人前に立ったり、他人さまに何かをお教えしたり、なんて言うのは大の苦手な私。

それでも、勇気を持って、少しずつこういったご依頼をお受けすることで、私の中でも確実に世界が広がって来ています。

今回も、皆さんが一日にこにこ顔でいらっしゃったことが、本当に嬉しかった。

このようなチャンスをいただけたことを素直に感謝、そして、会場選びから昼食のコーディネートまでサポートしてくれた友人にも感謝です。

4週間後、それぞれのおうちで素敵な作品が出来上がるのが、本当に楽しみです。
(今回、写真は最初の石けんアップ以外は、友人たちのものを使わせていただきました)