京都の大切な友人から、染めに使う「カラスノエンドウ」の放射能測定を頼まれました。

カラスノエンドウ・・・私の住むあたりでは、そこら中に生えているし、土壌改良の立役者として畑には欠かせないものだし、食べられる野草としても知られているけれど・・・草木染め!?

友人によれば、一番ありふれていそうな「緑」は、草木染めでは意外と出しづらい色なのだそうで、鮮やかな緑が出せるものは、とても限られるのだそうです。

言われてみれば、天然の素材を使って石けんを作ろうとすると、緑は意外と難しい、と言うことを思い出しました。

そしてこの写真。

「雑草」と軽んじられてしまうような小さな草から、眼のさめるような色が。

このような自然の恵みがいただけるのであれば、やってみるしかない!

その日から、近所を歩くときは、協力してくれそうなカラスノエンドウを探しながら・・・。

地元の小学校の田んぼ造りの時に、ようやく大量のカラスノエンドウに出会えました。

5月の初旬でちょうど花盛り。(この後、カラスノエンドウの名前の由来ともなった黒い小さい豆鞘ができます)

田んぼ造りと仕事でへとへとだったのですが、春の染めは待ったなし!とのことで、夜中にスタートです。

カラスノエンドウを使った染めは、ちょっと特殊とのことで、友人に教わり、pH調整(とは言え、pHメーターはないので、勘で)をしながら灰汁抜き、染めにチャレンジしてみました。

じゃーーーーーーん!(左がもとの絹で、右が染めた後)

え?あれれ????全然緑じゃない・・・(涙)。

頭ではわかっています、自然は自分の思い通りになるわけじゃないって。

いただける色をありがたくいただくのが草木染めだって。

でも・・・でも・・・と、未練がましく考えてしまう自分がいました。

友人曰く、ちょうど真っ盛りを迎えているようなカラスノエンドウからは、どうやらあまり緑がいただけないそうで・・・。

こちらは、すべて友人がカラスノエンドウで染めたもの。

全部同じ条件で染めたのに、こんなに色のバリエーション(上から2段目)!

生きているんだ・・・。

最初は、思った色が出ないことにがっかりしていたのですが、そのうち、植物の命について考え、そしてジェモセラピーとの共通性に気付き、打たれるような感動を味わいました。

ジェモセラピー・・・植物療法の一種ではありますが、特に、木の芽や花の蕾を使ったものです。

植物の持つ癒しの力を経験された方は多いと思いますが、ジェモセラピーは特に強く清らかな力を持った療法として知られています。

それは、樹がまさに芽吹かんとしている、その時にしか作ることができないレメディ(民間療法や代替療法のおくすり)だからです。

一年でたった一日のその日に摘んだ芽や蕾から抽出したレメディは、これから大きく広がり育っていくエネルギーを蓄えているばかりでなく、動物で言うところの幹細胞(指令により、どのような臓器の細胞にでもなり得る細胞、また、自らを複製、再生する能力も持っている)や多くのビタミン、ミネラル、植物性ホルモンなども含んでいます。

こんな「命の源」を蓄えているジェモセラピーだからこそ、力強く身体の老廃物を流したり、デトックスの役割を担ったり、あるいは臓器を修復するのを助けてくれることができるのです。(ジェモセラピーに関して詳しくは、こちら→☆

大きく育ち、青々とした若葉をたたえたり、あるいは華やかな色と芳しい香りをまき散らすようになってからは、もはやこの力は半減してしまうのです。

同じだ・・・。

草木染めの「緑」は、この「命の源」の色なのかもしれない。

もっと深く学んでみたくなりました。