別に登山が趣味、と言うわけではないんです。

私は、人間気圧計と言われるほどに気圧の変化に弱いし、

あきれるほどの方向音痴だから、仲間からはぐれたらと思うと怖いし、

「コケモモ」の異名を持っていたほどだから、足を踏み外して崖を転げ落ちそうな気持ちになるし、

古傷が痛くて足場が悪いところは苦手だし・・・。

こう書き出してみると、全然登山向きではないようです。

「登る」という行為が好きなのかどうかも、自分ではよくわかりません。

それでも、やっぱり仲間と登るのは楽しいし、山の上の空気、雰囲気は最高だし、高山植物は愛らしいし・・・で、登ってしまっています。

自信がないことだらけだから、自分のできる範囲で準備を整えて行きたいと思っています。

それが、私にとっては、日ごろのトレーニング(と言っても大したことはしていませんが、仕事柄座りっぱなしが多いので・・・)であったり、きちんと足にあった靴や信頼できるレインウェアであったり、あとは、常備レメディであったりします。

そう、常備レメディ。

山に、普通のセルフケアキットを一箱持っていくわけにも行かないので、私は山用に厳選したホメオパシーのレメディをいくつか持って行っています。

すっかりベコベコになってしまい、錆まで出てきてしまっていますが、このようなアルミのケースに入れた山用キット。

今回登った木曽御嶽山は、3000mを超える山だったので、高度ゆえ具合が悪くなる人、いわゆる高山病っぽくなる人が仲間の中にも何人かいました。

高山病と言うのは、酸素が薄いために、おきてくる様々な症状・・・例えば頭痛、倦怠感、吐き気、むくみ、眠気や睡眠障害などの総称です。

とても重篤な場合は、命にも関わるので、すぐに酸素を補給したり、高度を下げるしかないのですが、そこまでひどくなければ、ゆっくりその高度に順応させていったり、あるいは、標高をを少し下げる、ということをします。
(日本の山程度の標高では、そこまでひどい高山病になる、というのはあまり聞いた事がありません。)

私のように、気圧の変化に弱いため高山病になりやすい体質、というのもありますが、日ごろから心肺能力を上げたり、当日の体調を整えることで随分と影響は違ってきます。

逆に言うと、普段は低酸素にあまり影響されない体質の人も、体調によっては具合が悪くなる場合もある、ということです。

・・・で、山で高山病かも?という状態になってしまった場合に使いたいレメディとして、私は、Coca(別名:Altitude)と言うもの山用キットに入れています。

もちろん、ホメオパシーのレメディというのは、原材料を天文学的な薄さまで薄めてありますから、原材料はもう存在しません。

Coca・・・登山家のためのレメディ。登山に伴う様々な状態(動悸、呼吸困難、不安感や不眠など)。身体的・精神的緊張によりつかれきった神経。高い標高や、登ることにより悪化(abc homeopathyより。詳しくは、こちら→☆)。

6人の大人や子どもが、不調を訴えたので、このレメディを差し上げました(私自身は、登る前から飲んでいました)。

6人とも、その後は不調が軽くなったり、忘れてしまったようです。

3人は、私が不調に気付かずレメディを上げることが出来ませんでした。

そのうち2人は夜中に吐いてしまい、2人は、登頂せずに下山しました。

もちろん、一部はプラセボ効果があるかもしれません。

でも、たとえプラセボだとしても、具合がよくなったのであれば、ばんばんざい。

そして、高山病って、決して「気のせい」だけの体調不良ではない、と言うことも書き添えておかなくてはなりません。

そうそう、夜中に山小屋で、「脚が痛くて痛くて眠れない」と力ない声をあげていた男の子。

お母さんから、Arnicaを上げてもらいました。

こてっと寝て、翌朝は、「なんのこと?」という感じでした。

Arnicaは、スイスの登山家たちが、登山の疲れを癒すのにも使った、ウサギギクというハーブから作られたレメディですから、この男の子の状態にもぴったりだったのでしょう。

Arnicaに関する別のエピソードはこちら(→「怪我にArnica」

ホメオパシーのレメディは、本来病名投与ではありません。それぞれの人(や動物)の状態を見て、選ぶものです。

ですが、今回のように特殊な状況においては、状況そのものがレメディを選ぶための特徴となるので、シンプルにレメディを選ぶこともできるのです。

折りしも、今日は国分寺でのママ向けセルフケア講座だったので、Arnicaのお話しなどすることが出来ました。

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ホメオパシー、ジェモセラピー、フラワーエッセンスによる健康相談や、食事、お手当ての指導を行っております。

詳しくは、Chez MOMO ホリスティック・ヒーリングまで。こちら(→☆)をご覧ください。

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