先々週、先週と「怒涛の2週間」が終わり、息をつく間もなく(本当は、もう少しスロー・ライフを心がけているつもりなのに・・・)週末はホールアース自然学校の森と畑のようちえんでした。
農閑期である今の時期、あまりやることはないのかな・・・と思っていたのですが、いやいやそんなことはありません。今回の3本柱は、「炭焼き」、「味噌作り」そして「溶岩釜でピザ」でした。
そう、炭焼き!ずーっとやりたかったのです。特に、里山を侵食する竹を使った竹炭。ところが、以前にゴルゴに打診した時は、あえなく却下されてしまった、という悲しい思い出があります(笑)。
なので、今回の炭焼きは、とても嬉しく、「かぶりつき」で体験しました。
今回教わった方法は、伏せ焼きという方法。窯を使った本格的は炭焼きは、材を縦にしてぎっちり詰めていくのですが、この方法は、地面に穴を掘ったところに材(今回は竹)を寝かせて並べていくので、伏せ焼きというのだそうです。
2m×80cm位の長方形(というより直方体ですね)にあけた穴の長辺に沿って二本の丸太をわたします。短辺はそれぞれ焚き付け口と煙突になります。穴の向きは、その土地の風の向きに合わせて。
二本の丸太の上に長さを揃えた竹を並べて行きます。焚き付け口に近い方はナタで細く割ったもの(この、「竹をナタで割る」というのも、想像より難しい)を、遠いほうは少し焼け易いように丸いままのものを。
ぎっちり並べ終わったら、火(正確には熱)が回りやすいように、両脇と上にぎゅっと藁を詰め、煙突をさします。
その後、上にトタンをかぶせ、土を盛っていきます。焚き付け口と煙突以外からは空気が入らないように、念入りに。
そして、いよいよ火入れ。しかし、実は火を入れるわけではないのですね!焚き付け口に燃えやすい枯れ草やら、木の枝やらを置いて火を焚くのですが、この火、実は窯(穴、ですが便宜上こう呼びます)の中に入れてはいけないのですって。
私たちは、燃料を燃やしたいのではなくて、炭を作りたい、つまり中の竹を酸素のない状態で蒸し焼きにしたいのです。
だから、焚き付け口で火をおこしても、中に入れるのはそこで出た熱だけ。窯の中にどんどん熱気を入れていき、中の竹が自然発火温度になるまで窯の中の温度を上げるのです。なぁるほど~!
これが結構大変な作業。
皆で交代しながら、団扇であおいだり、ブロワーで空気を入れていきます。反対側の煙突から煙(水蒸気)がどんどん出てきます。そして、土をかぶせた隙間からも煙が・・・せっせと穴を埋めていきます。
1時間以上、場合によっては2時間近くかかることもあるのだそうですが、焚き付け口から空気を入れずとも、煙突から煙が安定して出てくるようになったら一安心です。
気がつけば、小さい人たちも、独自の炭焼き窯作り(笑)。
今回、煙突の所に、竹で作った還流器をつけ、竹酢液の回収も行いました。これは、作物の害虫駆除に使います。
それからは、ちょくちょく見回りに。
穴があいて空気が入っていないか(入ると蒸し焼きにならずに、燃えてしまう)、火が消えてしまっていないか・・・ゴルゴと数名の父たちは、夜中の1時半ごろにも一度見回りに行き、あとは、中でじっくり蒸し焼きにするために、煙突と焚き付け口を塞いだのだそうです。ありがとう、みなさん。
翌日、あたり一帯霜で覆われていたのですが、窯の上だけは、ほかほかと水蒸気が。そして・・・春と間違えた虫やら蛙が出てきていました。ごめんね、虫さんたち・・・また寝に戻ってください。
できる限り温度を下げてから(でないと、酸素と触れた途端の炎上してしまう恐れがあるから)蓋を開けたいので、可能な限り後ろに引っ張って、いよいよ開封~!燃え上がったらいつでも土を掛けられる態勢で、どきどきしながら、そろそろと土、トタン、と取り除いていきます。どうかな・・・?
炎上することもなく、半分は綺麗な炭になっている、という上々の出来栄えでした!!ああ、惚れ惚れするような(もちろん、ひいき目はありますが・・・)炭たちです。
いつも以上に、準備も、後片付けも、とても大変だったと思います。貴重な体験をさせていただき、感謝、感謝でした。
~~~憧れの炭焼きをしたもんだから、なんだかただの備忘録みたいになってしまいました。興味のない方には、「で?」って感じですよね・・・~~