萩焼が大好き。

かれこれ10年くらい、萩焼のご飯茶わんを使っている。雑器に柔らか物を使うなんて・・・との意見もあるが、毎日気に入った茶碗を持てる嬉しさ、ご飯の水分を適度に吸ってくれる美味しさには変えられない。

先日息子が、ご飯をよそおうとしていて、重ねた自分の茶碗と私の茶碗を落とした。当然粉々。

・・・・・・。ぐっとこらえた。

こらえているのが通じたか、息子も泣いた。ぎゅっと抱っこしてやり、直そうと約束した。

金継ぎを頼もうと、漆工房に持っていったところ、金の高騰もあり、結構なお値段。普通のお茶碗ならそこそこいいものでも、余裕で買い替えられる。自分でやる技術も時間もないし、迷った、迷った、迷った。

清水の舞台から飛び降りた。やっぱり好きな茶碗、思い入れのある茶碗を使いたい。姿が変わっても直して使うところを、息子にも見せたい。形あるものは、みな壊れるというのは、自明のことなのに、これは執着なのか?

直るのに3か月。どんな姿に生まれ変わってくるか、楽しみに、予備のご飯茶わんを使う日々である。