昨年漬けた申梅(申年の梅は、「病気が去る、厄が去る」など縁起が良いものとされてきた)は、ふっくら柔らかく美しく仕上がりました。もちろん味も上々。
今年は、梅サワー(梅、お酢、甜菜糖)、梅シロップ(梅、蜂蜜)などは、自宅の梅で漬けたのですが、梅干し用に待っていた大粒の梅の実が、先日の嵐ですべて落ちてしまったため、梅干しは、南高梅を購入して漬けました。
無農薬の樹上完熟はとても難しい上に、郵送はできないため、今回も黄色くなっている梅を自宅で追熟。この香りが本当に素晴らしいのです。
梅干しの漬け方に関しても何度も書いているのですが、ここでまた復習しておきますね。
梅干しを漬けるのは、やはり昔ながらの甕(かめ)が一番おいしくできますし、安心です。
(わたしは、自慢の久松さんの甕を愛用しています。)
でも、それが億劫であったり、そのせいでハードルが上がってしまうのはもったいない
初めて作る方や、少量しか漬けない方には、チャック付きポリ袋(ジップロック)を使った漬け方がおすすめです(でも、梅は酸が強いので、ポリ袋に長期保存はしないでくださいね)ので、それも記しておきます。
甕で漬ける漬け方と、かびないChez MOMOの知恵は下の方です。
<< 梅干しの作り方 >>
青梅でも完熟梅でも作ることができますが、柔らかい梅を作りたい場合には、漬ける前の完熟度合いがきいてきますので、よい香りがしてきて全体的に黄色くなるまで追熟させるとよいです。
☆ チャック付きポリ袋(ジップロック)を使った漬け方 ☆
・・・初心者向き。短期間、少量の梅干しを漬けたい場合はお手軽です。
1)梅を洗った後になり口(梅の実がついていた小枝の跡の”おへそ”の部分のこと)を取り、よく拭きます。
2)小鉢に35度以上の焼酎またはホワイトリカーを入れ、梅を濡らします(本来の梅干しは、焼酎など使いませんので、この作業は省いてもOKですが、塩をまといやすくなるので、少ない塩でも失敗が少なくなります)。
3)チャック付きポリ袋(ジップロック)の中に入れ、ここに梅の重さの13~20%程度の塩を加えます(塩の量は多いほどカビづらいですが、しょっぱくなります。本来は、18%以上が望ましいと言われていますが、私は、13%が好きです)。
4)できるだけ空気を抜いて、チャック付きポリ袋(ジップロック)は、2重にします。
5)梅がつぶれないように、袋の外からそっとゆすり、塩がまんべんなく行き渡るようにします。
6)平らに置いて、一日数回袋ごと優しくゆすり(梅がどんどん柔らかくなっていくので皮がやぶけないように!)、全体をまぶすようにします。梅が小さくなってきて、袋の中に空気が多い感じになったら都度空気は抜きます(できるだけ空気に触れさせない方がカビづらいので)。
7)だんだんと、梅がやわらかくなってきて、液体(梅酢)が出てきます。梅酢の量が、梅の実がつかる位になったら、陶器、磁器、ガラスなどの容器に移し替えます(これは、梅の酸によってポリ袋の成分が溶けてしまうリスクを避けるためです)。
※ 梅の皮が破れないように扱うことは、とても重要です。もしも、破れてしまって、果肉で梅酢が濁ってしまったら、破れた梅は取り出し、梅酢はコーヒーフィルターなどで果肉をこすとよいです。
☆ 甕(かめ)を使った漬け方 ☆
・・・本来の漬け方です。慣れてきたら、こちらの方がより美味しくできるので、ぜひ、甕を使って漬けてみてください。少ない塩だと梅酢がジップロックで漬けるよりも上がりづらく、少しかびやすいようですので、気を付けてください。
1)梅を洗った後になり口(梅の実がついていた小枝の跡の”おへそ”の部分のこと)を取り、よく拭きます。
2)小鉢に35度以上の焼酎またはホワイトリカーを入れ、梅を濡らします(本来の梅干しは、焼酎など使いませんので、この作業は省いてもOKですが、塩をまといやすくなるので、少ない塩でも失敗が少なくなります)。
*** ここまでは同じ ***
3)甕の下の方から、できる限り隙間が少なくなるように、梅を詰めていきます。皮を破かないように丁寧に!
4)1層終わったら、少し塩をまぶすことを繰り返します(一番上にたくさんの塩を乗せたいので、層の間の塩は少しでいいです)。
5)全部詰め終わったら、最後にできる限り上を覆うように塩をまぶします。<最初からもみ紫蘇を入れたい場合には、この上に乗せます。
6)この上に、竹の皮や、はらんを入れるとかびづらいです(Chez MOMOオリジナル♪)
7)塩袋を乗せる(重しにするために、1㎏程度の塩を二重にしたビニール袋に3等分位で分けて入れ)隙間がないように押さえながら乗せます。ここで、梅が空気に触れないようにし、できる限りすべての梅に重さがかかるようにすることが重要です。
8)さらに、総量が梅の重さの2倍程度になるように、重石を乗せます(ペットボトルなどでOK)。
9)比較的すぐに梅酢が上がってくるはずですが、もしもその気配がなかったら、重石を増やしてください。
☆ 干す ☆
夏の土用(立秋の前18日間のことを言います。2017年は、7月19日~8月6日)に入ったら、天気予報を見て、3日間晴れそうな日を選んで干します。3日間連続でなくてもOK! 土用を過ぎていても日差しが強ければOKです。
1)容器または、甕(かめ)から梅を皮が破けないように、そっと出します。(梅酢に漬からず、カビている梅があったら取り除きます。)
2)ざる、または、キャンプ用の干しネットなどにそっと並べ、日の当たるところに出します。
3)もし、できるなら、日中何度かひっくり返してあげるとなお良いです。皮をやぶかないように!
4)残っている液体は梅酢です。これも大切に使いましょう!長持ちさせるために、これも透明な容器(ガラス瓶など)に入れて蓋をし、太陽の下に出して殺菌します。もしも、果肉などで梅酢が濁っていたら、コーヒーフィルターなどで濾します。
5)最初からもみ紫蘇を入れている場合は、もみ紫蘇も干します。
※ このもみ紫蘇は、カラカラに乾かして、細かく砕くと「ゆかり」になります。
6)1日終わったら、家の中に入れます。余裕がある場合、翌日は干せない場合(雨の予報であったり、出かけるなど)は、一度梅酢の中に戻します。
梅酢の中に戻している余裕がない場合は、そのまま家の中にいれるだけでも大丈夫です。
・・・でも、余裕があれば、夜は梅酢に戻すと、より、ふっくらとした仕上がりになるのでお勧めですし、翌日雨が降ったり、うっかり出し忘れても安心です。
7)2日目は、1日目と同じことを繰り返します。
8)3日目は、夜露に当てるため、夜もそのまま外に出しておきます。
9)梅干しの完成です!もみ紫蘇をまったく使わないと、梅本来の色のピンクベージュの梅干しができます。もみ紫蘇を加えると、紫蘇の香りがついた、色鮮やかな梅干しができます。ジップロックで漬けた場合や、最初にもみ紫蘇を入れなかった場合は、干した後に、もう一度もみ紫蘇と交互に重なるように梅酢に戻すとよいでしょう。(私は、いつもそうしています)
10)タイミングを見て、梅酢から上げて大丈夫です。梅酢に長く漬けておくと、みずみずしさはありますが、酸味は強くなります。
ポリ容器や、ポリ袋は、強い酸の長期保存には向きませんので、この後は、チャック付きポリ袋(ジップロック)は使いません。金属やポリ容器以外の、ガラス、陶器、磁器などの容器に入れてください(琺瑯でも大丈夫ですが、釉薬がかかっていないところに梅酢がつくと錆びます)。
ちょっとしたコツさえつかめば簡単です!ぜひ、本物の美味しい梅干しを作ってみてくださいね。
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