お世話になった健康法は沢山あるのですが、強いてNo1を挙げるとすれば、「半身浴」になるでしょう。

そして、多くの方の助けになると思うので、紹介させていただきます。

半身浴という言葉は、聞いたことのある方も多いかと思います。夏も冷房がかかっている現代は、「冷え」が多くの不調、病気の原因となっていることが多いのだそうです。そして、こわいことに、本当はとても冷えているのに、「自分は冷えていない」と、冷えを冷えと認識できない方も、また増えているのです。半身浴は、そんな慢性的な冷えと、それによる不調にとても効果的だと私は感じています。

私が半身浴を始めたきっかけが、慢性的な頭痛を改善したかったからなのか、それとも不妊に悩んでだったのか、はっきりと覚えていません。

ですが、それまでシャワーで済ませることの多かった入浴の時間に、半身浴を続けるうちに、確かに体調の全体的なレベルが上がっていくのを感じたのは鮮明に覚えています。

半身浴を試してみたことのある方は多いかもしれませんが、意外と知られていないのはその温度。半身浴は、ゆっくり大根を煮含めるように、低い温度でじんわりと少しだけ汗をかくまで行います。具体的には、38℃~40℃くらい。これは、多くの方がぬるい!と感じる温度だと思います。赤ちゃんの沐浴用の温度計などがあれば便利ですし、一度温度を測ってみて、そのお湯に肘を漬けた時の感覚などで覚えてみるのも一つです。冷えた体で浸かるとすぐにお湯が冷めてしまうので、追い炊き機能のないお風呂の場合は、やかんなどにさし湯を準備するといいかもしれません。

お湯の量は、おへそのすぐ上から、みぞおちの下くらい。意外と少ないですよね?
脱衣所には、よく乾いたタオルと、着替え、靴下も忘れずに用意しておいてください。

特に冷えている方や、浴室が寒い場合には、半身浴中に寒いと感じるかもしれません。その場合は、乾いたタオルを肩にかけるか、乾いたTシャツをまくって上の方で結んでおくなどすると、寒くありません。お風呂に浸かる部分以外は、濡らさないように気をつけてくださいね。濡れるとすぐに寒くなってしまいます。体を洗うのは、半身浴の後です。

最低でも20分、もし体が望むようであればもっと長い間浸かっていると、少しずつ、じんわりとした汗をかくようになります。その方によっては、体の温度の不均一さ(上半身と下半身であったり、外側と芯であったりの温度の違い)が均一になっていく感じを自覚できるのではないでしょうか?

それでも全然冷えがなくならない、と言う方は、20分浸かった後に、少しだけお湯の温度を上げるといいかもしれません。
半身浴の後は、さっと体を洗って、もう一度浸かりたい場合は、普通の量までお湯を増やして少しあたたまり、せっかく半身浴で血行のよくなった上半身が冷えたり、汗が出すぎたりしないうちに出ます。大切なのは、上がった後にすぐに乾いたタオルで体を拭くこと。特に足は、指の間まできちんと拭いて、すぐに靴下(できれば5本指。材質は絹と綿かウールで重ね履き)を履くようにしてください。

そうは、言っても、そんな時間ないよ~!と言う声が聞こえてきそうです。
私もそう思っていました。

本当は半身浴中は、何も考えず、ぼーっとリラックスするのがいいのですが、そうも言っていられない時は、お風呂の蓋を半分しめて、仕事の資料を読んだり、読みかけの本を読んだりもしていました。時間に余裕があるときは、雑誌を眺めたり、好きな音楽を流すのもいいかもしれませんね。思いっきり贅沢な時間を過ごしたいときは、好きなエッセンシャルオイルを入れて、電気を消し、キャンドルを焚くこともあります。

毎日続けることが望ましいのですが、どうしても時間がない方や、小さいお子さんがいらっしゃる方など、せめて週に1回からでも始めてしばらく続けてみてください。半身浴でしっかり体が温まると、寝つきがよくなったり、ぐっすり眠ることができますので、結果的にその20~30分は無駄にならないように思います。

そのうち、健康状態がよいスパイラルに乗れるようになってくると、少しのことでは不調にならなくなりますし、半身浴の時間や頻度も減らせるようになってきます。
半身浴の体験談は、以前にご紹介した寺子屋お産塾のウェブサイトにも書いてありますので、ご覧になってみてくださいね。