現代ホメオパシー界の二大巨匠と言えば、イタリアのMassimo Mangialavori (マッシモ・マンジアラヴォリ)と、インドのRajan Sankaran (ラジャン・サンカラン)。

昨日は、この一人、Rajan Sankaranのセミナーを受講してきました。

インドは、ホメオパシーが最も広まっている国の一つで、Rajanの言葉を借りれば、「犬も歩けばホメオパスに当たる」国なのだそうですが、Rajan は、ボンベイでセンセーション・メソッド(Sensation Method)あるいは、サンカラン・メソッドと呼ばれる、画期的なケーステイキング・分析手法を立ち上げた名ホメオパスです。

このメソッドでは、クライアントさん(相談者の方)の、感覚に深く深く入って行き、その方の内部で奏でられている「非人間の歌」が何であるかを聴き取ります。そして、奏でられている「非人間の歌」に対してレメディを処方するのです。

日本でセンセーション・メソッドを学べる学校としては、渡辺奈津先生のホメオパシー私塾が有名ですが、今回のRajanの来日は、奈津先生のご尽力によるものでした。

実は、以前にも、来日セミナーが企画されていて、私も出席したのですが、この時はヴィザが取れない、というトラブルがあり、やむなくSKYPEセミナーとなってしまったので、今回は、ある意味「悲願の」セミナーだったのです。

3日間のセミナーのうち、私は3日目しか出席することができなかったのですが、爬虫類、特に蛇とその中のいくつかの分類について、学びました。それぞれの種の持つ特徴と、それから作られるレメディの持つ特徴の鮮やかな一致に、眼の覚める思いでした。

また、Rajanがインドで取られた、統合失調症・鬱・脅迫神経症と診断された方のケースの貴重なビデオも見させていただくことができました。

優しく、根気強く、クライアントさんを励ましながら一緒に核心に向かって旅していく1時間半のビデオは、臨場感あふれるものでした。

セミナー会場での詳細な分析(上でもここでも便宜上「分析」という言葉を使っていますが、ホメオパシーは、けしてクライアントさんを分析するものではなく、その方にあったレメディを4000とも5000ともいわれるレメディの中から探していくものです)と、Rajanが選んだレメディの説明の後さらに見せていただいただいた、レメディ服用後数か月のクライアントさんのビデオは、本当に別人のものかと思うようなものでした。

このクライアントさんは、薬も止めることができ、症状がすべてなくなったばかりか、仕事でも大きな成功をおさめ、「二人のクライアントさんをRajanに紹介したうえ、その費用を自分が持つと」、さらには「自分もホメオパシーを学びたい」と言われたのでそうです!

「自分もホメオパシーを学びたい」と言われたら、ホメオパスとしては、本当にうれしいでしょうね。

最後にRajanが言った言葉 「Just be with silence. Silence beyond the self. That helps your life and helps you as a homeopath」は、Rajanと一緒に行った瞑想とともに、強く心に響きました。

Rajanは、「一人の天才が患者さんを癒すことには限界がある。私は、メソッドを確立することで、多くの人が救われることを望んでいるのです」といいます。巨匠と言われる人の慈愛に満ちた、大きなエネルギーに包まれることができた、幸せなセミナーでした。