先日、友人とローフードレストラン Manna へ行ってきました。

リマ・クッキングスクールにてマクロビオティック(陰陽に基づいた玄米菜食の食事と生活)を学んでいる私ですが、ローフードの考え方にも興味を持っています。

ローフードに関しては、こちらにも書きました。

食物の持っている酵素を最大限に活かすために、食材を48℃以上には加熱しないでいただくのがロー(生)フードで、リビング・フードとも呼ばれています。

マクロビオティックでは、生野菜や果物は陰性が強すぎるため、特に冬などに常食しない方がよいと言われていますが、ローフードでは、植物がもともと持っている酵素を壊さず、体内に取り入れることで消化を助け、代謝をUPさせる(温める)と考えます。

ここ10年ほどで急に知られるようになった食事法のようにも思えますが、味噌やぬか漬けなど酵素をたっぷり含む日本の伝統食も立派なローフードですし、古くから西式甲田療法(日本)やナチュラルハイジーン(アメリカ)でもこのような考え方があることを考えると、単なる流行ではないものを感じます。

理論は別にして、ここでのランチ、これが本当に全部生なの?と驚くような品物の数々。

こちらは、以前から私がとても興味のあったトマトと味噌ナッツパテのラザニア。コクもあり、食べごたえもあり、「サラダ」とは一線を画した素晴らしいお料理でした。

お友達頼んだ赤カブのジェノベーゼパスタ。

ローフードでは、野菜をパスタ状に切る器械を使って、パスタ「もどき」を作ります。普通のパスタと同じようにフォークに巻きとれて、目から鱗が落ちる感じ。

キウィとレモンのデザート。正確な名前を忘れてしまいました。

マクロビオティックと異なり、ローフードでは、ドライフルーツやアガベシロップなど加熱していない甘味もふんだんに用います。

普段お砂糖をとっていらっしゃる方でも充分満足できるようなコクと甘味があるけれど、胃にもたれないスイーツが食べられます。

そして、昨日は私自身がオーストラリアにてRoar Schoolのローフードのクラスに行ってきました。

エディブルガーデン(食べられる植物を植えたガーデン)の中に張ったテントで、クラスは行われました。

このクラスは、自分たちが料理をするわけではなく、デモンストレーションと試食のみのクラスでしたが、比較的シンプルな手順で作る工夫を凝らしたレシピがつぎつぎと繰り出され、とても楽しいものでした。

カシューナッツのナッツチーズをピーラーで薄く切ったズッキーニに巻いたオードブル。

ナッツチーズやシードチーズ(ナッツや種子を用いて作るチーズのような味のペースト)は、ローフードではポピュラーなものですが、私が知っている中で最も簡単なレシピでした。

でも、美味しい!

角切り野菜のパイ。鮮やかで食べごたえもあります。クラストの赤は、ビートルートによるもの。

こちらは、パスタマシーンを用いてズッキーニからパスタを作っているところ。

これもとてもシンプルですが、さらにシンプルな手持ちのものも紹介されていました。

先ほどのオードブルでも用いたナッツチーズで和えてチーズパスタにしました。

そして、こちらがクスクス。これは、とても驚いたのですが、生のカリフラワーをフードプロセッサで細かくしたものが、クスクスそっくりなのです!

野菜と和えてあるのでサラダっぽい感じですが、ここにソースなどかけたら、立派なクスクス。

アップルパイ。クラストが香ばしく(焼いていないのに)、しっとりフレッシュなリンゴとよく合います。

クラストは、デーツでしっとりしているので、このまま丸めて冷蔵庫に入れておけば、手軽につまめるおやつに。

一般のナッツバーのような感じです。

チョコレートパイができた!

ロー(生)カカオパウダーは、火を通したものと比較してマグネシウム、抗酸化物質が多く、刺激性は低いのだそうです。

実際、ローカカオで作ったものは、食べても興奮した感じになりません。

そして、こちらはレシピは教わらなかったのですが、チョコレートクラックル。さくさくして、充分甘いけれど甘ったるくなく、上質な生チョコの感じです。

そのほか、今回のレシピからできるバリエーションについても教わることができ、すぐにでも作れるようなものばかりでした(日本では、生のナッツやドライフルーツを入手することが困難なのですが)。

ローフードを毛嫌いするマクロビオティック界の方もいらっしゃれば、マクロビオティックは時代遅れと言うロー・フーディストもいます。

でも、一般の人である私たちは、自分の身体の声を聞きながら、舌の感覚を信じながら、本当においしいと感じるものをありがたく頂くことができたらと思います。

なかなか得難い、面白い経験をすることができました。