息子が1年生の頃まで毎月のように通っていたホールアース自然学校の森のようちえんシリーズ。

その卒業生たちが集まり、富士山のふもとで例年より少し遅い田植えをしてきました。

ホールアースを卒業してしまった後は、ありちょ営む「こつぶ農園」もあったのですが、なかなか参加できず、今回は、昨夏以来の久しぶりの参加でした。

今回夫は、PARC自由学校の方に参加してしまったため、参加は母子のみ。緊張しながら初めて新東名高速を運転しました。

できたてほやほやの駿河湾沼津SA。

リゾートホテルのようなトイレでした。芸能界のことはさっぱりわからないけれど、私でもわかる有名人がプライベートで訪れているのも発見!

徳島に移住してしまったありっちょも在来線を乗り継いで(!)久しぶりの登場。かつて「こつぶ農園」のあったこの場所は、ゴルゴが引継ぎ「大粒農園」となりました。今年は2枚の田んぼを育てます。

到着して早速着替え、ゴルゴがすでに代掻き、地ならしをしてくれていた下の方の田んぼで田植え開始です。

ずらり10余人、もう何度も田植えを経験している小さい人たちは、頼もしい戦力です。

普段、外では靴を履いた生活をしているから、どろどろの田んぼに最初に足を踏み入れる時は、心の中で「えいっ!」と気合いを入れなくてはいけません。

でも、いったん入ってしまうと、この原始的な感触はなんとなくほっとします。

おたまじゃくしや、あめんぼに挨拶しながら、「大きく育って、立派に実れ」と気持ちを込めて苗を一本一本植えつけました。

何年も田んぼや畑で共同作業をしてきた成果なのか、予想をはるかに上回る速さで一枚目の田んぼは終了。

そこで、2日目に田植えを予定している2枚目の田んぼの地ならしをする小さい人たち。よく働くねぇ!いや、遊んでいるのか・・・。

うん、これは、ラグビーのトレーニングにもよさそう!

夜は、近くの共同浴場で汚れを落とし(写真は、共同浴場ではなくて、用水路で足を洗っているところです)、お寺の本堂で雑魚寝です。

もちろん、大人の語らいの時間もありましたよ~。

翌朝は、座禅と読経の後朝食。

そして、またまた田植え。

以前は、2日目ともなると飽きて遊びに行ってしまった小さい人たちですが、自覚も出てきたのか、最後まできちんと列に入っていました。偉い、偉い。

ちょこーっとだけ富士山が出てきました、見えますか?

今、教育熱心な一部の親たちの間では、田植えは、「必須科目」の一つとして挙げられているのだそうです。

一度田植えをすることで、この「必須科目」に「済」チェックを付けられる、というような感覚で。

好奇心旺盛な小さい人たちに、次々と新しい実体験の場を与えることは、もちろん大切なことですし、立派なことだと思います。

一方で、田植えのような食べるための営みを、毎年繰り返し体験する、ということも大切なことのように思います。

また、苗を植えただけでは、お米にはならず、もっとも楽しい「田植え」と「稲刈り」の前後や間には、「八十八の手間」と言われるほどにたくさん、たくさんの作業がある(偉そうに書いている私も、すべてを体験しているわけではありません)、ということを知るのも大切なこと。

「おとな」と呼ばれる私たちも、日々謙虚に学びたいものです。

何はともあれ、田植えは大変だけれど、エネルギー溢れる小さな苗を泥の中に一本一本植えていく作業は、ほかに代えがたい楽しさです。