いつもお世話になっている「自然育児友の会」の会員さんは、赤ちゃんや未就学のお子さんを育てているお母さんが多いです。

でも、この年齢の「その後」、圧倒的に情報の少ない、小学生以上の育児や学校について何か書いてほしいと言われ、春の会報に寄稿させていただきました。

中学2年生になった息子は、4年生までは地元の公立学校に行き、5年生から「自由な教育」を掲げる学校に転校しました。

どちらの学校にも、それぞれの良さがあります。転校に至ったのには、我が家なりのたくさんの理由があったのですが、最終的には本人の「この学校で学びたい」という強い希望が決め手でした。

新しい学校では、幼い時期の子育てで私が大切にしてきた「待つ」ということをとても大切にしています。

そんなことを書いてみました。

*****

「待つ」ことの大切さ

「自分から興味を持つまでは、文字を教えたり、『教育』めいたことをしないでください」。

息子がまだ保育園児の頃、そうお願いしていました。変わった親だったと思いますが、大人の枠にはまらず空想の世界で遊んでいてほしいと願った私たちに先生も快く協力をしてくださいました。

ところが、地元の小学校に入ると状況はガラリと変わりました。

担任1人に対して30数人の子供ですから仕方がないのかもしれません。教育要項から少しそれそうになると即座に修正が入る教育が行われていました。

あるとき、息子がチュウリップの観察を行ったプリントを持って帰ってきました。おそらく、「花の色は○色でした」、「はっぱにはスジが入っていました」など求められていたそのプリントに息子が書いたのは、「チュウリップの花粉は、ヒジキと同じにおいでした」。

親バカながら、その着眼点に感動し嬉しく思ったのですが、書かれた評価は「一行」という一言でした(もっとたくさん書きましょう、の意)。

その頃から、子どものその子らしさを大切に伸ばしてくれる教育というものを模索し始めたように思います。

進学について考えるようになった4年生終わりのある日、息子は、かねてから関心のあった学校を見に行きたいと言い出しました。

「まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く。」というA.S.ニイルの言葉を掲げ自由な教育を行っているその学校に、息子は通うことにしました。

教科書を使わない、テストもない、決めごとは全校生徒で話し合い、体験学習に重きを置いた学校は、これまでとは全然違いましたが、息子は、あっという間に馴染んで行きました。

そこでは、黙って見守り、「待つ」ということをとても大切にしています。

小麦の研究中、パン作りをしていた息子が帰ってきて教えてくれたこと。「塩を6グラム入れるところを、間違えて50グラム入れちゃった!」「そうするとね、パンは膨らまないの。かちんこちんで、しょっぱ!っていうか苦いの。そういうの食べると、もうお昼ご飯食べたくなくなっちゃうよ」。ひどい失敗をしたはずの息子の顔は、嬉しさで輝いていました。

見守っていたオトナ(この学校では教職員をそう呼びます)は、塩をどさどさ入れている息子たちを見て、心の中では「あっ・・・!」と思ったことでしょう。でも、黙って彼らが体験するのを待ち続けてくれたのです。

地元の学校にいた頃の息子であれば、泣くか、誰が悪かったんだと責めるかして、その「恥ずかしい」体験を話すことはなかったと思います。でも、自由な見守る校風の中で、息子は、間違えた経験も丸ごと自分の糧とすることを学んだのです。

早期教育が叫ばれるなか、人と違う道を行くことは勇気のいることです。でも、息子には、この先の見えない世の中で自分の頭で考え強くしなやかに生き、彼自身の使命を全うして欲しいと思っています。

そんな人生への第一歩をこの学校は助けてくれるのではないかと、息子を信じ、託しています。

*****

「はる」号は、薬を出さない・注射をしないことで有名な小児科の真弓定夫先生の「子育ては次の世代を思いながら」という特集です。真弓先生とは長いお付き合いのいとうえみこさんがまとめられているので、わかりやすく、充実した内容となっています。

自然育児友の会の会報は、会員になると送られてきますが、個別に購入することもできます。よかったらお手に取ってご覧になってみてくださいね(→☆)。

~*~*~*~*~*~*~*~

大好評の「お台所の救急箱」@自然育児友の会。
春夏コースが、スタートしました!

毎回、畳のお部屋で赤ちゃんたくさんの楽しい講座です。若干名でしたら単発でもお受けできます。
詳しくはこちら→http://shizen-ikuji.org/class/class_news/entry-7300.html

そして、同じ講座が赤羽でも4月スタートの予定です。
湘南コースは、おかげさまで満席です。

「お台所の救急箱」(全6回)、「ホメオパシー入門講座」(単発)、「家庭のホメオパシー・セルフケア講座」(全10回)、その他テイラー・メイドの講座も、人数が集まれば、どこへでも(?)出張いたします♪

Chez MOMOでは、ホメオパシー、フラワーエッセンス、ジェモセラピーによる健康相談(コンサルテーション)、望診法に基づいた食事指導や、各種講座を行っております。

場所は、藤沢、町田ほか、お近くへの出張もご相談に乗ります。

コンサルテーション(健康相談)、講座、どちらもお問い合わせ、お申し込みは、chezmomo@sc4.so-net.ne.jp
足立までお気軽にどうぞ。