本当は、2か年計画のはずでしたが・・・
1年目のお話はこちら。
2年目のお話はこちら。
そして、7月の仙丈ケ岳登山のお話はこちら。
今年は、なんと!総勢24人のおおつぶ登山隊でチャレンジしました、富士登山。
2年生~6年生12人と大人12人。
友人知人に、富士山は、8月で閉まっちゃうんじゃないの?と何度も言われました・・・が、No, no。
ハイシーズンは、7月~8月なので、9月に入ると山小屋も一部閉まってしまいますし、道中を見守るボランティアさんもいなくなってしまいますが、敬老の日の三連休までは、開いている山小屋もあり、台風さえ来なければ、実は天候も安定して「富士山通」には、人気のあるシーズンなんだそうです。
我らがおおつぶ登山隊の隊長と副隊長は、それこそ何十回も富士山をガイドしているベテランですから、安心してついて行きます。
今年ゴルゴ隊長が選んだのは、須走口。
コースも長く、人気と言う意味では比較的地味な登山道ではありますが、樹林帯が長くさまざまな植物も見られること、登山道と下山道が分かれていることなどから、落ち着いて楽しめるコースです。
昨年は、天候のせいで悔しい思いをしたおおつぶ登山隊。今年のゴルゴ隊長の目標は「全員登頂」。それに向けて、隊長は、あらゆる計画を練ってくれました。
まずは、初めての山小屋泊(5合目菊屋さん)。
前日のお昼すぎに入って、小富士トレッキングを楽しむことで、自然と高度2000mに慣れることができました。
低気圧に弱い私にとっては、本当に助かった。一日目は、きつかった頭痛が、一泊で大分和らぎました。
小富士トレッキング。
頂上は、あんなに近く見えるのにな~
フジアザミ。赤ちゃんの握りこぶしほどの大きさです。
シーズン終わりだったせいもあり、山小屋がすいていて、大部屋をおおつぶ登山隊だけで貸し切ることが出来たのは、本当にありがたかったです。
18時には、はやばやと就寝。
そして、夜中の1時起床。偶然にも新月であり、本当にため息も出るような満天の星空の中を全員ヘッドライトを点けて出発です(2時半)。
出発して最初の方は、ずっと樹林帯の中。ミヤマハンノキの香りがとてもよくて、贅沢な真夜中の森林浴。
ところが、前の日から熱を出していた一人(+お母さん)がここでリタイア。
1年目も登頂を果たした元気印くんの悔しそうな顔が眼に焼き付いて離れません・・・が、よく頑張った!
持久力もあり、日頃のトレーニングも積んでいる、いつも明るく元気な彼がリタイアってことは、よっぽど辛かったんだろうなぁ、と思います。
撤退する勇気を持てたことをほめてあげたいです。
時々森が途切れると立ち止まってヘッドライトを消して星空や夜景を眺める・・・写真には撮れない、ここでしか味わえない絶景でした。
樹林帯を抜ける頃、東の空がだんだんと明るくなってきて、ご来光・・・。
そう、須走口は、富士山の東側を登って行くルートなので、どこの場所にいても、ご来光がのぞめるのです。
太陽が登るところには、ちょうど雲がかかってしまっていましたが、それでもずっと見える丹沢や箱根、雲海、そして雲の隙間からの光の筋は神々しいものでした。
太陽って素晴らしい、昇ってきた瞬間に明らかに空気が、気温が、変わるのが感じられました。
森林限界を過ぎ、生えている植物の丈も低くなり、そこからは、時々絶景を振り返りながら黙々と登る・・・
遠く山中湖や河口湖、甲府盆地、江の島や城ケ島まで望むことができました。
8合目手前までは、どうしても遅れがちになる小さい人たちや、体調の悪い人たちに合わせてゆっくり、ゆっくり登りましたが、あるところから急にスピードアップ。当然隊列は長く伸びます。
そこでゴルゴから予告通りの告知。
今のスピードについて来られて、体力があり希望する人から構成する「お鉢めぐり」隊とゆっくり確実に登頂を目指す「ゆっくり登頂」隊に分かれます。
これも、それぞれの力に合わせた登頂を目指す計画のひとつ。
夫と息子は当然「お鉢めぐり」隊へ。
私は、その時点では余裕があったので、行ってもいいかなぁ、とちょっと揺れ動いたものの、未知の領域で無理をして皆さんに迷惑をかけてしまったら申し訳ないと思ったり、ちょうど遅れている人との連絡係が必要になった、などの理由で「ゆっくり登頂」隊に入ることにしました。
小さい人たちが、両手両足を使って、休み休み、でも健気に一歩ずつ進んでいく姿は、本当に胸を打ちます。
私自身は、体力に余裕があったので、声を掛けたり、励ますことができて嬉しかった。
でも、8合目あたりで、前日から体調の悪かった女の子が、そして、8合5勺を過ぎたあたりで前日運動会があり疲れていた兄妹がリタイア。
どの子も道端でもたまらず眠ってしまうほどの極限まで、本当によく頑張りました。
本8合目を過ぎた鳥居からは、何県でもない神様の領域。
頭を下げ、霊峰に踏み入らせていただく気持ちで通り過ぎます。
次の曲がり角、次の鳥居、と小さい人たちを励ましながら一歩一歩。
そして、ついに山頂真下の鳥居に到着(この写真は、夫が撮った息子)!
カメラは夫に渡してしまったので、私はほかの親子のシャッター係。役に立てて嬉しい♪
山頂では、当初お鉢巡りを希望したけれど少しきつくて留守番を決めた親子二組と合流。と同時に大雨!山の天気は変わりやすいと言いますが、びっくり。
留守番の親子が大きいザックの番をしてくれていたおかげで、「お鉢めぐり」隊は、身軽に回れたそうで、ありがたいことです。
ほどなく、夫と息子を含む「お鉢めぐり」隊が最高の笑顔で帰ってきて、皆で記念撮影。
なんだか、どの山に登っても、バックが真っ白(雨天)の記念撮影です(苦笑)。
小学生8人、大人8人、リタイアせざるを得なかった仲間の気持ちも乗せて無事に登頂しました。
時間にして10時間!みんなすごい、すごい。
その後少し天気がよくなったので、既に雪が積もり始めた火口を覗いたり、少し山頂でのんびり(とは言っても、この時期山頂の山小屋は開いていないのです・・・)した後は、下山。
砂走りと呼ばれる砂礫の下山道をじぐざぐと降りて行きます。
砂ぼこりがすごいので、こんなカッコして。
下り方のコツを教わり、その通りに滑りながら下りるとなかなか楽しい~。
最後まで、楽しむことが出来たのは、本当にありがたいことです。
全員そろって、5合目の山小屋についたのは、夕方の5時半。なんと15時間も歩き続けたことになります。みんなすごい!
子どもたちが小さいころから一緒に農作業などをして過ごしてきた仲間たちと一緒に登れたことはとても嬉しかったし、一人一人の子の、体力的な成長だけでなく、心の成長も見れたことが本当に幸せでした。
どの子も自分が背負ってきた行動食やおやつを、お友達と分け合ったりしていました。
息子も小さい子を励ましながらの余裕の登山。下山後は、寄ってきて「お母さん、よく頑張ったね、進歩したね」ですって(笑泣)。
その晩は、御殿場の時之栖(ときのすみか)にて、ティピ泊でした。
たくさん外で活動した、私たちの2012年夏も、これでおしまい。最後に素晴らしい体験をくれた富士山と、ゴルゴ隊長、ありっちょ副隊長に感謝です。
最後に今年私が富士登山に向けて行ってきた体力作り・・・春頃まではランニング(5km~12km程度をゆっくりと)とジャイロトニック、暑くなってきてからは、自宅の階段昇降(50~100往復程度)、スイミング(1000~2000m程度をゆっくりと)。
そして先週末親子3人で暑い中ふもとから登った大山登山などです。
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