【命をいただく ~中学生編 その1~】(→☆)
【命をいただく ~中学生編 その2~】(→☆)を経ての、
【命をいただく 〜中学生編その3〜】です。

まず、最初にお断りしておきますが、この投稿は、鹿の解体の写真なども含まれますので、抵抗のある方も多いと思います。

抵抗のある方は、どうぞ読み飛ばしてくださいね。

仔鹿とは言え、丸ごと1頭の鹿を解体するというのは、精神的にも身体的にもかなりハードなものだったことと思います。

そして、これを通して、息子はおそらくとても深い体験をしたと思いますし、魂の部分では何らかの変化があったとは思います。

ですが、彼自身は、今回ただ「命を無駄にしたくない」という一点のみに気持ちを集中させ、作業を行なっていたようで、それに対する感情を味わうとか、周りの状況を観察するとか、そのような余裕はなかったようです。

あるいは、あったかもしれない感情の変化ですが、現段階での言葉による表現はありません。

多くの大人が期待するような道徳的な感想や、感動的なエピソードもありませんし、言葉もストレートです。

中学3年生の記録として、少なくともわたしや息子にとっては大切なものになると思いますので、もしかしたら関心のある方のためにも、彼が語ったことを出来るだけ忠実に書き記しておきたいと思います。

(あとから、もっと細かくどういう順番でどこをどう切って、肉屋さんでも見るパーツをどこから取り出すのか、なども説明してくれましたが割愛します。)

なお、鹿を罠で仕留めたり、殺す、と言うことの意味、なぜそれが必要なのかと言うことに関しては、今回の一連の投稿では特に触れていませんが、中学生たちはこれについては1年以上かけてしっかりと学び、体験し、現在の生態バランスのなかで人間と動物が共生していく上では仕方のないことだと言うことを、充分に納得しています。

子どもたちは、日ごろからたくさんの植物や動物の世話をし、命を慈しみ、大切に育てる生活をしています。

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南アルプス猟友会の方達が、あらかじめ罠にかかった鹿を絞めて血抜きと内臓を抜くところまでしたものを甲斐けもの社中の方たちが持ってきて下さった。

内臓はすぐに取り出さないと腐ってきてしまうから、仕方がない。

もう、冷たくなってしまっているし、内臓もないから、可哀想、という感じは意外と少ない。

精神的に1番きついところは、やっぱり命を絶つところで、そこはやって来てくれた。

来年は、もしかしたら、(学校の子どもたちで)ここからやることもあるかもしれない。

殺してしまったものを最大限に活かすのは、すべての部分をできる限り余すことなく使い切ること。

だから、丁寧に解体しないといけない。

最初に、猪鹿庁(岐阜県より来てくださいました)の方が、大人の雌鹿でお手本を見せてくれた。

後脚の膝から下を落として、大きな鉤爪に逆さにかけ、そこから皮を剥いでいく。
皮は小学生が剥いだ。

剥いだ皮は、社中(猪鹿庁?)の方たちが持って帰って、塩水に浸けて、なめすところまでやってくださる。
多分来年度の子たちは、なめしたものを使って工芸品などを作ったり体験できる。

皮を剥いだ後は、小学生は居なくなってしまい、だれか解体をやりたい子はいる?と聞かれた。
誰もやりたい人がいなかったし、ぼくはやってみたかったので、やるって言った。

仔鹿だったから、そんなに大きくなくて、骨も細かった。(とはいえ、息子は身長が180センチ以上あるので、写真で見る印象よりは大きかったのではないかと思います。)

前脚を罠で挟まれたときに暴れたみたいで、肋骨が2本折れていた。

やり始めたからには、大変でも、しんどくても、最後までやるしかない。

子どもの村の誰かができるようになってなきゃ。伝えくださろうとしていることだから、ちゃんと受け取らなくちゃ。

僕が受け取らなかったら、誰も受け取る人がいない。

鹿は、ほとんど脂がないし、サイズもあまり大きくなかったから、一頭と言ってもそこまで大変ではなかった。

家で、すね肉の解体とかしていた経験が役に立った(我が家では、数キロ単位の塊肉を買ってそれを解体して部位ごとに美味しくいただくことをしたりしているので、彼も牛のすね肉を解体したことがあります)。

猪鹿庁の人たちほど上手にはできなくても、殺してしまったものは、ちょっとも無駄にしたくなかった。

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土曜日に開催された、この「こどもけもの学校」にわたし自身は参加することができなかったのですが、参加した友人たちが、息子の様子を知らせてくれたり、たくさんの写真を送ってくれたりしました。

今回の投稿の写真は、全てわたしが尊敬し、共感し、100%良い意味で羨ましくも思う親しい友人が撮ってくれたものです。

息子がたくさんの人たちに見守られ、大切にしていただき、愛されていることに感激し、写真を受け取ったわたしは、涙が止まりませんでした。

彼女は、息子が解体作業を進めている間に、息子が「いなくなった」と言っていた小学生たちが切り取られた前脚や蹄を詳細に観察していたのに対し自身の投稿で「これでこそいのちのありがたみや驚きや歓び、そういうものもジャッジなしに向き合えるのではないかと思った。」と書いていました。

ジャッジしない、と言うことの尊さをわたし自身も今回とても深く感じました。

<【命をいただくシリーズはおしまい。でも、ここからまた、【0から食堂最終に続く>

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