11月に、天下一品の麹を作られる、川口糀さんのことを書きました(→☆)。

ここの麹のパワフルさに触れて、やっぱり餅は餅屋(いや、麹は麹屋、か)、もう自分で醸したりしなくてもいい、これからは川口さんの所の麹を使わせていただこう、と決めた矢先に、なんと昨年内いっぱいで暖簾を降ろされるとのお話を聞きました。

残念で残念で残念でならなかったのですが、9代目のお話を聞いたり、8代目の奥様のお話を聞いたりすると、なんとも言えない気持ちとなり…。

職人さんの職人魂が強すぎたうえでの決断…無念です。

そんななか、最後の麹を分けていただいたり、最後の魂の手前味噌ワークショップに参加させていただいたりしました。

最後の麹は、麦麹と、はと麦麹。

はと麦麹なんて初めてです(おそらく川口糀さんでしか作られていないと思います)。

そのうえ、貴重な貴重な自然栽培のはと麦。

こちらが、はと麦。

大切な種なので、繋ぐために少し分けていただきました(一緒に繋いでくださる方があったら、ご連絡ください!)。

幼い頃に、空き地なんかでよく見かけた「ジュズダマ(数珠玉)」の近種です。

これを麹にしたのがこちら。

緑色の力強い麹菌(オリゼー?かな?)が、よい香りをまき散らしながらふわっと舞い上がります。

使った大豆は、緑の秘伝豆、粒の小さい津久井、そして全体的に白っぽいのがとよむすめ。

どれももちろん自然栽培や有機栽培のものです。

いつもは、大豆の旨味を一滴も逃さないために蒸すのですが、今回は、川口さんがおっしゃっていたように、強火(だけれど、何度も吹きこぼしてしまったり、大量に結露させてしまったりで、ちょっと現実的ではなかったので、時々強火、時々弱火)で10時間ごとごとと茹でました。

有能な助手(息子)に手伝ってもらいながら潰して混ぜ、使った樽は、木曽さわらの木樽、10リットル。

実は今年、色々な方の投稿で味噌を漬ける木樽を見て、羨ましいと思っていたのです。

こんなに毎年何種類もの味噌を仕込んでいるけれど、本当の意味での手前味噌にするには、やっぱり木樽じゃないと…と。

でも、自分には入手できないと思っていたものが、貴重な貴重な最後の在庫として川口さんの所にありました。
思い切って自分へのクリスマスプレゼントとして購入しました。

特におっしゃっていなかったけれど、この木目の美しさは、天然木なんじゃないかな?

教えていただいたように、両手いっぱいの天然塩と熱湯で一晩エージングさせてから使いました。

職人さんが丁寧に丁寧に作られた樽は、森の香りがして、ありがたくて涙が出そう。

ここに味噌のモトを入れて、

庭のはらんで蓋をして、重石の塩袋を乗せたら完成。

美しい。そして美味しくないわけがない。

1年後が楽しみです。

<はと麦味噌>

相模原産 津久井在来種、山形産 秘伝豆、北海道産とよむすめ
麹歩合 12.5
塩 11.5%

10リットルの樽にいっぱい漬けたので、ご縁のあった方には来年少しはおすそ分けできるかも。

手前味噌に関して書いている投稿は、とても多いのですが、代表的なものをいくつか記しておきますね。

手前味噌を作ろう、コツのコツ(→☆
ひよこ豆の味噌(→☆
今年の味噌、総まとめ2010(→☆
今年の味噌も最高級(→☆

お米を醸して自宅で麹を作った時の記録はこちらです(→☆

最後になりますが、今のわたしには、どうしたらよいのかわからないけれど、日本の正しい職人さんたちの仕事が正しく守られ、正しくつながっていく世の中になることを願ってやみません。

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